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----- MIZUKI Yuu Sound Sketch #59 -----
「亀」 水城雄
もし。
もし。
もしもし。
もうし、もうし。
もしもし、亀よ。
亀さんよ。
まあ聞いてくれよ。
俺ほど不幸な男はいねえって話よ。
こう見えてもよ、俺も昔はけっこういい男だったんだぜ。
いや、昔でもねえか。ほんのこないだまでだ。
髪だってほんのこないだまでふさふさしてたし、黒々してたし、腰だってまっすぐぴんしゃんしてたし、女にだってもてたし、ちんぽも石みてえにかちんこちんだったさ。
それがどうよ。ひでえ女につかまっちまって、あっという間にこのざまよ。
まあ、多少はいい思いをさせてはもらったけどな。
いわゆる、シュチニクリンってやつよ。
毎日、飲めや歌えの、きれいなねえちゃんたちとはやりまくりいの、極楽みてえな日々だったな。ああ、そのときはたしかにそう思ってたさ。
人間、目の前の快楽には弱いのよ。
しかし、そんなことは長続きするもんじゃねえし、終わっちまえば快楽なんてのはむなしさが残るだけよ。わかるだろう、おめえ。
わかるだろう、亀さんよ。
しかも、箱をあけたらあっというまにこのざまよ。パンドーラ。
なんのために生まれてきたんだろうなあ、人間って。
どうして俺はこんなところにいるんだろう。
なあ、亀さんよ。
Why did I come here? てなもんよ。なあ、亀よ。
Why did I come here?
ホワイ・ディッド・アイ・カム・ヒア?
ホワイ・ディッド・アイ・カム・ヒア?
ホワイ・ディッド・アイ・カメ・ヒア?
ホワイ・ディッド・アイ・カメ・ヒア?
カメ・ヒア?
カメ……?
もしもし。
もしもし。
もしもーし!
ツイキャスでお借りします。ありがとうございます。
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